デザイナーは車が好き?
私は無類の車好き、というわけでは無いが、かっこいい車は大好きである。かっこいいの定義は大変難しいが、まあ、とにかく「かっこいい」ことが大事であり、ここではその定義についてはあえて触れずにおく。
ところで、車好きにはいくつかのタイプがあり、
1)とにかくスピードを求めるタイプ
2)フェラーリやポルシェをはじめとする高級スポーツ車、いわゆるスーパーカーを好むタイプ
3)レトロな哀愁漂うノスタルジックを好むタイプ
4)メッキホイールや電飾を付けた高級感を醸し出すVIPカータイプ
そのほか挙げたらまだあるだろうが、ざっとこんな感じではないだろうか。
走り屋さん御用達
そして、1)のスピードを求めるタイプ、俗に「走り屋」と言われるタイプには2種類に分けられるのではないかと思う。
ハチロクやスカイラインなど、峠を攻めてとことん走り込みたい「イニD系」と、シルビアやチェイサーなど、格好良く走って女の子に「モテたい系」。
そして前者において忘れてはならないのがランサーエボリューションである。
ランエボ、さらに略してエボ。(エボの後にバージョンが入る)
しかし、ココで説明したいのは「シボ」であり、「エボ」ではない事を予め申し上げておく必要がある。
シボは意匠の切り札
シボとは、意匠面にザラザラした処理を金型に施し、成型品に転写させる工程のことで、実際には金型に薬品を使用したエッチング処理を行う。薬品に侵された部分は凹となり、マスキングされた部分は柄として残る。
そのマスキング柄がメーカーによって様々な種類がある。
・花の模様などを施した「柄シボ」
・動物の皮を模した「皮シボ」
・ザラザラ感を出す「ナシ地」
そのほか、ヘアラインなどもあるが、
シボへのこだわりで忘れてはいけないのがIBM(現LENOVO)である。
IBMのノートパソコン「ThinkPadシリーズ」の筐体上部にはIBMオリジナルのシボが使用されていることをご存知だろうか。表面を撫でた時のざらざらしていない、それでいてつるっともしていない、あのなんとも言えないネットリした感じは、IBMのモノに対する情熱を身近に感じ取ることができる。
意匠だけでないシボの用途
また、シボは意匠だけに用いられるわけでなく、抜き勾配が足らなくてコア側に成型品が持って行かれてしまう場合、キャビ側の食い付きをよくする為にわざとシボ加工することもある。その場合、シボを施された面は筐体内側に隠れてしまうので、意匠には影響しない。
また、成型品の裏側を見たときにひっかき傷のようなモノがついていたり、削ったままになっているモノは、金型製作コストを落とすというより、食い付きを良くするためであることが多い。